「マルチーズの涙やけをなんとかしたい」——この記事はその一点に答えるために書かれています。マルチーズの白い被毛に茶色・赤茶色の筋が入る涙やけは、放置すると被毛の変色が定着するだけでなく、皮膚炎や目のトラブルへ発展するリスクがあります。涙やけが起こる原因・今日から実践できるケア手順・悪化させるNG行動を、動物看護の知見をもとに具体的に解説します。まず原因を正確に把握し、正しいケアを毎日続けること——それが白くきれいな被毛を取り戻す最短ルートです。
監修:動物看護の専門知見にもとづく情報
本記事は動物看護の知識をもとに作成しています。重篤な症状がある場合は必ずかかりつけの獣医師にご相談ください。
あわせて、涙やけの改善に直結するフード選びの基準、年齢別の飼育ポイント、年間飼育費用の目安まで網羅しました。マルチーズと長く健やかに暮らすために必要な情報を一つにまとめています。
この記事でわかること
・マルチーズに涙やけが多い構造的・体質的な理由
・今日から実践できる涙やけの拭き取り・予防ケア手順
・涙やけを悪化させるNG行動と食事の見直しポイント
・獣医受診が必要なサインの見極め方
この記事でわかること
・マルチーズの基本的な性格と飼いやすさの正直な評価
・涙やけの根本原因と今日から実践できるケア手順
・年齢別(子犬~シニア)の飼育ポイント
・初期費用・月次費用を含む年間飼育費用の目安
・涙やけ対策にもつながるフード選びのポイント
マルチーズの涙やけが起こる原因

マルチーズは犬種として構造的に涙やけが起きやすい体質を持っています。原因を「生理学的要因」「環境・食事要因」「病気・遺伝要因」の3つに分けて理解することが、適切なケアの第一歩です。涙やけは単なる見た目の問題ではなく、体の内側からのサインでもあります。それぞれの要因を正確に把握することで、ケアの優先順位が見えてきます。
生理学的な要因
鼻涙管の構造的問題
マルチーズに涙やけが多い最大の理由は、鼻涙管(びるいかん)と呼ばれる涙の排水路が細く、詰まりやすい体質であることです。涙が目から溢れて顔の毛に付着し、そこに細菌が繁殖して茶色く変色するのが涙やけの正体です。純白の被毛を持つマルチーズでは、この変色が他の犬種より目立ちやすくなります。また、目が比較的大きく瞬きの回数も多いため涙の分泌量自体が多く、顔の構造上、涙が毛に触れやすい位置にあることも悪化要因です。
環境的・食事的要因
室内環境とフードの影響
室内の乾燥、埃、花粉などのアレルゲンが目を刺激し、涙の分泌量を増加させることがあります。春の花粉シーズンや冬場の乾燥した室内では涙やけが悪化しやすくなるため、加湿器で湿度を50~60%に保つことが有効です。食事面では、添加物の多いフードや穀物へのアレルギー反応が涙の成分を変化させ、変色しやすくする場合があります。グレインフリーのフードへの切り替えで涙やけが改善したという飼い主の声も多く聞かれます。
病気や遺伝的要因
受診が必要なケース
結膜炎、角膜炎、逆まつげ、鼻涙管閉塞などの眼科疾患が涙やけの原因になることもあります。子犬の頃からひどい涙やけがある場合は先天的な問題の可能性が高いため、獣医師への早期相談が重要です。涙やけが急に悪化した、目やにの量が増えた、目を頻繁にこすっている——このような症状がある場合は自己ケアだけで対処せず、必ず動物病院を受診してください。
マルチーズの涙やけケア方法

ステップ1:毎日の拭き取りケア
朝と晩の1日2回、ぬるま湯で湿らせたコットンまたは犬用ウェットティッシュで目の周りを優しく拭き取ります。目頭から目尻に向かって一方向に拭き、使用済みのコットンは使い回さず毎回新しいものを使いましょう。力を入れすぎると目や皮膚を傷つけるため、軽くなでるように丁寧に行うのがポイントです。
ステップ2:専用クリーナーの使用
犬用の涙やけ専用クリーナーを週2~3回程度、日常の拭き取りケアに加えて使用します。無添加・無香料タイプを選ぶことで、敏感な目の周りの皮膚への刺激を最小限に抑えられます。コットンに適量を含ませて優しく拭き取るだけで、頑固な涙やけの変色も徐々に薄くなっていきます。効果が実感できるまでは2~4週間程度の継続が目安です。
ステップ3:根本原因へのアプローチ
表面的なケアに加えて、食事の見直し(良質な動物性タンパク質が主原料のフードへの切り替え)と環境の改善(室内湿度50~60%の維持、空気清浄機の使用)を並行して行います。十分な水分補給とストレスの少ない環境づくりも涙の過剰分泌を抑える効果があります。表面のケアと根本対策の両方を継続することが改善への最短ルートです。
マルチーズ飼育でのNG行動

やってはいけないNG行動
・乾いたティッシュで強く拭く:目元の皮膚を傷つけ、涙やけをさらに悪化させる
・人間用の目薬や化粧品を使用する:犬に有害な成分が含まれている可能性がある
・目の周りの毛をカットしすぎる:目を保護する機能が失われ、かえって涙が増える
・無理やり押さえつけてケアする:ストレスで涙の分泌が増加し逆効果になる
・市販の漂白系製品を使う:皮膚炎や中毒の危険性がある
マルチーズとは?基本的な特徴と性格

マルチーズは地中海のマルタ島を原産とする超小型犬で、成犬時の体重は2~3kg、体高は20~25cm程度です。純白のシルキーな一重被毛(シングルコート)を持ち、ダブルコートの犬種と比較して抜け毛が少ないのが大きな特徴です。寿命は12~15年と小型犬のなかでも長寿の部類に入り、適切なケアを続ければ長い時間を家族として共に過ごすことができます。
性格面では人懐っこく甘えん坊で、飼い主のそばにいることを何より好みます。知能が高く訓練しやすい反面、小さな体に似合わず勇敢で警戒心が強い一面もあり、来客や物音に対して吠えやすい傾向があります。子犬期からの社会化トレーニングで、過度な警戒心を和らげることが大切です。運動量はそれほど多くなく、室内での遊びと朝夕15~20分程度の散歩で十分ですが、活発で遊び好きな面もあるため、飼い主との触れ合いの時間はしっかり確保しましょう。
マルチーズは初心者に飼いやすいのか?——結論としては、「体力的な負担は少ないが、お手入れの手間は多め」という評価になります。運動量が少なく室内で飼えるため一人暮らしや高齢の方にも向いていますが、毎日の涙やけケア、週3~4回のブラッシング、月1回のトリミングが欠かせません。こまめなお手入れを楽しめる方に特に向いている犬種です。
年齢別マルチーズの飼育ポイント

| ライフステージ | 体重目安 | 食事回数 | 運動時間 | 特別なケア |
|---|---|---|---|---|
| 子犬期(2~6ヶ月) | 0.5~1.5kg | 3~4回/日 | 室内遊び中心 | 社会化、ワクチン接種、トイレトレーニング |
| 若犬期(7ヶ月~2歳) | 2~3kg | 2~3回/日 | 20~30分 | 基本しつけ、避妊去勢の検討 |
| 成犬期(3~7歳) | 2~3kg | 2回/日 | 30分程度 | 定期健診、歯磨きの習慣化 |
| シニア期(8歳以上) | 2~3.5kg | 2~3回/日 | 15~20分 | 関節ケア、認知症予防、定期検診の頻度増 |
年齢を重ねるごとに涙やけのケアもより丁寧に行う必要があります。シニア期は免疫力の低下により細菌感染のリスクが高まるうえ、代謝が落ちて老廃物の排出がスムーズでなくなることから涙やけが悪化しやすい傾向があります。各ステージの変化に合わせたケアの微調整が、長期的な健康維持の基盤になります。
マルチーズの年間飼育費用

マルチーズを飼い始める前に、初期費用から年間の維持費まで具体的な金額を把握しておくことで無理のない予算計画を立てられます。
| 項目 | 初期費用 | 年間費用 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 犬体価格 | 15万~50万円 | — | 血統・毛色・ブリーダーにより変動 |
| ワクチン・健康診断 | 約3万円 | 約5万円 | 混合ワクチン・狂犬病・フィラリア予防含む |
| フード代 | 約5,000円 | 約6万円 | プレミアムフード使用時の目安 |
| トリミング | — | 約6万円 | 月1回×5,000円程度 |
| 日用品・消耗品 | 約2万円 | 約3万円 | 涙やけケア用品、おもちゃ等含む |
| ペット保険 | — | 約3.6万円 | 月額3,000円程度の中堅プラン想定 |
年間の維持費は約20~25万円が目安です。マルチーズは被毛が伸び続ける犬種のためトリミング費用が他の犬種より高くなりがちで、涙やけケア用品の継続的な購入も必要になります。ただし、良質なフードとこまめなケアに投資することが健康維持につながり、結果として医療費の節約にもなります。緊急時に備えて年間10万円程度の予備費を確保しておくと安心です。マルチーズは比較的健康な犬種ですが、膝蓋骨脱臼や心疾患などの好発疾患があるため、定期的な健康診断が重要です。
マルチーズにおすすめのフード
マルチーズのフード選びでは、涙やけへの配慮(消化性の高い動物性タンパク質が主原料)、小粒で食べやすいサイズ、着色料・香料不使用という3点が基準になります。食事の質は涙やけの程度に直結するため、フード選びはケアの根幹ともいえます。
モグワンドッグフード
モグワンドッグフード
チキンとサーモンを主原料に、動物性タンパク質の割合が50%以上と高配合のグレインフリーフードです。小粒タイプでマルチーズの小さな口でも食べやすく、サーモン由来のオメガ3脂肪酸が被毛と皮膚のコンディション維持をサポートします。着色料・香料不使用で消化に優しい処方のため、涙やけが気になるマルチーズにまず試してみたい選択肢です。食いつきの良さに定評があり、フードの切り替え時にも移行しやすいのが利点です。
このこのごはん
このこのごはん(小型犬向け)
国内製造の小型犬専用フードで、鶏ささみ・鹿肉・まぐろなど複数の動物性タンパク源をバランスよく配合しています。乳酸菌が配合されておりお腹の調子を整えやすく、消化吸収の向上を通じて涙やけの改善にもつながるフードとして選ばれることが多い商品です。1粒約7~8mmの小粒設計で超小型犬にも対応。定期コースは初回3,278円(税込)で、1回での停止・休止も可能なため気軽にお試しできます。
アランズナチュラルドッグフード
アランズナチュラルドッグフード
自然素材にこだわった9種類のシンプルな原材料で構成されたフードで、アレルギーのリスクを抑えたい飼い主に選ばれています。ラム肉を主原料としたグレインフリー処方で、鶏肉にアレルギーがあるマルチーズにも対応可能です。原材料がシンプルなぶん消化の負担が軽く、アレルギー由来の涙やけ改善を目指す場合に適した選択肢です。着色料・香料不使用で、余計な添加物を避けたい方にも安心のフードです。
よくある質問
Q. マルチーズの涙やけは完全に治りますか?
A. 完全な根治は先天的な鼻涙管の問題がある場合は難しいこともありますが、適切なケアの継続で大幅な改善は十分に期待できます。毎日の拭き取り、食事の見直し、環境の改善を2~4週間続けると変色が薄くなり始めるケースが多く報告されています。改善が見られない場合は獣医師に相談し、鼻涙管洗浄などの医療的アプローチも検討しましょう。
Q. マルチーズのトリミング頻度はどれくらいが適切ですか?
A. 月1回のプロによるトリミングが理想的です。マルチーズの被毛は伸び続ける性質があり、放置すると目に毛が入って涙やけの原因になったり、毛玉ができたりします。顔周りと足裏の毛は2週間程度でカットが必要になることもあるため、自宅でのセルフケアも併用すると良いでしょう。
Q. マルチーズが涙やけケアを嫌がる場合はどうすればいいですか?
A. 短時間から慣らし、ケア後に必ずご褒美を与えて良い印象を定着させる方法が効果的です。無理に押さえつけるとストレスで涙の分泌が増え逆効果になります。犬がリラックスしている時間帯を見つけてケアを行い、一度に完璧を目指さず少しずつ時間を延ばしていきましょう。
Q. マルチーズの食費を抑えるコツはありますか?
A. 大容量パックの購入や定期購入割引を活用することで、品質を保ちながら費用を抑えられます。安価なフードへの切り替えは添加物による涙やけの悪化や健康問題につながる可能性があるため、品質を下げずに単価を下げる工夫が重要です。超小型犬は食事量自体が少ないため、多少単価が高くても月あたりの負担は限定的です。
Q. 一人暮らしでもマルチーズは飼えますか?
A. 適切な環境と毎日のお世話の時間を確保できれば十分に可能です。マルチーズは室内飼いに適しており運動量も少ないため、一人暮らしの方との相性は良い犬種です。ただし、毎日のブラッシングと涙やけケア、月1回のトリミングが必要なため、それらに割ける時間的余裕があるかを事前に検討しましょう。旅行や出張時のペットホテル手配も考慮しておくと安心です。
まとめ
この記事のまとめ
・マルチーズは涙やけケアとブラッシングが毎日必要だが、運動面での負担は少ない
・涙やけは鼻涙管の構造・食事・環境が複合的に影響するため、表面ケアと根本対策の両方が必要
・年間飼育費用は約20~25万円、トリミング代が大きな割合を占める
・良質な動物性タンパク質が主原料のフードを選ぶことが、涙やけの改善と健康維持の両方に直結する
・一人暮らしでも飼育可能だが、日々のお手入れに割ける時間の確保が前提
マルチーズは適切な飼い方を実践すれば、美しい白い被毛と健やかな状態を長期間保てる素晴らしいパートナーです。涙やけのケアには根気が必要ですが、毎日の小さな積み重ねが大きな改善をもたらします。費用面での計画的な準備と、愛情を込めた日々のお世話で、マルチーズとの幸せな暮らしを実現してください。
