マルプーを飼っていると、目の下が茶色く変色する「涙やけ」に悩む方は少なくありません。せっかくの愛らしい表情も、目元が赤茶色に染まっていると気になってしまいますよね。「拭いてもすぐ戻ってしまう」「フードを変えたほうがいいのかな」と感じている飼い主さんも多いはずです。この記事では、マルプーの涙やけがひどくなる原因を整理し、フード選びを中心とした日々のケア方法をいぬまめ編集部が詳しく解説します。原因の見極め方から具体的な対策まで、落ち着いて取り組めるようまとめました。
マルプーに涙やけが起こりやすい3つの理由
マルプー(マルチーズ×トイプードル)は、両親犬種の特徴を受け継いで涙やけが目立ちやすい傾向があります。まずはなぜマルプーに多いのかを理解しておきましょう。
白〜クリーム系の被毛で変色が目立ちやすい
マルプーは白やクリーム、アプリコットといった明るい毛色が多く、涙に含まれる成分による変色がどうしても目立ちます。同じ量の涙でも、濃い毛色の犬種に比べて赤茶色のラインがくっきり見えてしまうのです。涙やけの「見え方」には毛色が大きく影響している点を、まず押さえておきましょう。
鼻涙管が細く涙が流れにくい構造
マルチーズ系の小型犬は、涙を鼻へ流す「鼻涙管」が細かったり、生まれつき詰まりやすかったりすることがあります。涙が正常に排出されず目からあふれると、被毛が常に濡れた状態になり変色しやすくなります。マルプーはこの構造的な特徴を受け継ぎやすい犬種です。
目の周りの被毛が刺激になりやすい
マルプーは目元の毛が伸びやすく、被毛が眼球に触れて刺激となり、涙の分泌が増えることがあります。トリミングのタイミングがずれると目に毛が入りやすくなり、涙やけが目立つ要因になります。
補足・参考
涙やけは「涙の量が多い」または「涙の排出がうまくいかない」のどちらか(あるいは両方)で起こります。マルプーは両方の要素を持ちやすいため、複数の角度からケアを考えることが大切です。
涙やけがひどくなる主な原因5つ
マルプーに限らず、涙やけが悪化する背景にはいくつかの共通した原因があります。ここでは代表的な5つを整理します。
食事内容と消化のしやすさ
添加物の多いフードや、愛犬の体質に合わない原材料は、消化の負担や涙の質に影響することがあると考えられています。特に質の低い穀物やかさ増し原料、人工添加物が多いフードは、涙やけが気になる子では見直しの対象になりやすいポイントです。
涙に含まれる成分と被毛の変色
涙やけの赤茶色は、涙に含まれる「ポルフィリン」という鉄分由来の色素が酸化して起こります。涙の量が多いほど被毛に付着する色素も増え、変色が濃くなります。涙の絶対量を抑える視点が重要です。
目元の湿った環境と雑菌
常に涙で濡れた目元は雑菌が繁殖しやすく、独特のにおいや赤みを伴うことがあります。湿った状態を放置すると皮膚トラブルにつながることもあるため、こまめに乾かすケアが欠かせません。
水質や飲み水の影響
ミネラル分の多い水を与えている場合、体への負担が気になるという声もあります。地域によっては軟水寄りの飲み水を選ぶ飼い主さんもいます。神経質になりすぎる必要はありませんが、選択肢の一つとして覚えておくとよいでしょう。
体質・アレルギー的な要素
特定の食材に体が過敏に反応し、涙の分泌が増えるケースもあります。フードを変えて様子を見ても変化がない、目の充血やかゆみを伴うといった場合は、動物病院で相談することをおすすめします。
注意
急に涙の量が増えた、目が赤く腫れている、しょぼしょぼと目を開けにくそうにしている場合は、結膜炎や角膜の傷など病気が隠れていることがあります。自己判断でケアを続けず、早めに動物病院を受診してください。
涙やけ対策で見直したいフード選びの4つのポイント
涙やけのケアで、最も飼い主さんがコントロールしやすいのが毎日のフードです。ここでは選ぶ際に注目したい4つのポイントを解説します。
高品質な動物性タンパク質が主原料か
第一原材料に「チキン」「サーモン」「ラム」など具体的な動物性タンパク質が明記されているフードを選びましょう。「肉類」「○○ミール」とあいまいな表記のものより、原料が明確なほうが安心して与えやすくなります。
人工添加物・着色料が控えめか
合成保存料(BHA・BHTなど)や着色料、香料が多く使われているフードは、涙やけが気になる子では避けたいところです。保存にはミックストコフェロール(天然ビタミンE)などを使った製品が増えています。
穀物の種類とグレインフリーの考え方
とうもろこしや小麦などの穀物が体質に合わない子もいます。その場合はグレインフリーや、消化しやすいサツマイモ・オートミールなどを使ったフードが選択肢になります。ただしグレインフリーがすべての犬に最適というわけではないため、愛犬の反応を見て判断しましょう。
消化吸収をサポートする成分の有無
乳酸菌やオリゴ糖など、お腹のコンディションを整える成分が含まれているフードは、涙やけが気になる子のケアの一助になります。腸内環境と体調はつながっているため、消化のしやすさは重要な視点です。
| チェック項目 | 望ましい表記例 | 避けたい表記例 |
|---|---|---|
| 主原料 | チキン・サーモン等の具体名 | 肉類・家禽ミール |
| 保存料 | ミックストコフェロール | BHA・BHT |
| 着色料 | 無添加 | 赤色○号など |
| 穀物 | サツマイモ・オートミール | 小麦・とうもろこし主体 |
編集部の一言
フードを変えるときは最低でも1〜2か月は同じものを続けて変化を観察することが大切です。すぐに結果が出ないからと頻繁に変えると、何が合っているのか判断できなくなってしまいます。
涙やけが気になる子に合うフードタイプ3選
具体的にどんなタイプのフードが涙やけの気になるマルプーに向いているのか、3つの方向性で整理します。
グレインフリーの高タンパクフード
穀物を使わず、動物性タンパク質を主体にしたタイプです。消化への負担を抑えたい子や、穀物に体質が合わないと感じる子に向いています。小型犬向けの小粒タイプも多く、マルプーでも食べやすい製品が揃っています。
低アレルゲン・単一タンパク源フード
使用するタンパク源を1種類に絞った「単一タンパク源(シングルプロテイン)」フードは、体質を見極めたいときに役立ちます。ラムやサーモンなど、与えたことのないタンパク源から試すと反応がわかりやすくなります。
消化サポート成分入りのナチュラルフード
乳酸菌やオリゴ糖、野菜・果物由来の成分を配合したナチュラル系フードです。お腹の調子を整えながら全体のコンディションを底上げしたい子に向いています。
| フードタイプ | 向いている子 | 注目成分 |
|---|---|---|
| グレインフリー高タンパク | 穀物が合わない子 | チキン・サーモン等 |
| 単一タンパク源 | 体質を見極めたい子 | ラム・サーモン単体 |
| 消化サポート系 | お腹が不安定な子 | 乳酸菌・オリゴ糖 |
毎日できる涙やけケアの5つの方法
フードの見直しと並行して、日々の物理的なケアも涙やけ対策には欠かせません。今日から取り入れられる5つの方法を紹介します。
こまめに目元を拭いて乾かす
涙で濡れた目元はぬるま湯で湿らせたコットンやガーゼでやさしく拭き取り、その後しっかり乾かします。濡れたまま放置すると雑菌が繁殖しやすくなるため、「拭いたら乾かす」までをワンセットにしましょう。
目元の被毛を定期的にカットする
目に毛が入って刺激にならないよう、目周りの被毛は短めに整えておきます。家庭でのカットが難しい場合はトリミングサロンに相談し、4〜6週間ごとを目安に整えてもらうとよいでしょう。
専用クリーナーを活用する
犬用の涙やけクリーナーは、目元の汚れをやさしく落とすために設計されています。刺激の少ない成分のものを選び、目に入らないよう注意しながら使いましょう。コットンに含ませて拭き取る使い方が基本です。
飲み水を清潔に保つ
飲み水は毎日交換し、器も洗って清潔に保ちます。水を飲んだあとに口周りが濡れて雑菌が増えることもあるため、口元のケアもあわせて行うと安心です。
食器の素材を見直す
プラスチック製の食器は傷に雑菌が入り込みやすいといわれます。ステンレスや陶器の食器に替えて清潔に保つことで、口周りからの雑菌を減らす一助になります。
| ケア方法 | 頻度の目安 | ポイント |
|---|---|---|
| 目元の拭き取り | 1日1〜2回 | 拭いたら乾かす |
| 目周りのカット | 4〜6週ごと | 毛が目に入らない長さ |
| 飲み水の交換 | 1日1〜2回 | 器も洗浄 |
| 食器の洗浄 | 毎食後 | ステンレス・陶器推奨 |
年齢別に見る涙やけケアのポイント
涙やけの起こりやすさや対処のポイントは、ライフステージによっても変わります。年齢別に整理しました。
パピー期(〜1歳)
子犬の時期は乳歯から永久歯への生え変わりに伴い、歯の根が鼻涙管を圧迫して一時的に涙やけが出ることがあります。成長とともに落ち着くケースも多いため、過度に心配せず、目元を清潔に保ちながら様子を見ましょう。フードは成長に必要な栄養が摂れるパピー用総合栄養食を選びます。
成犬期(1〜7歳)
体質や生活習慣の影響が出やすい時期です。フードの見直しや日々のケアの効果が観察しやすいため、合うフードを見極める好機といえます。涙やけの状態を記録しておくと変化に気づきやすくなります。
シニア期(7歳〜)
加齢により涙の質や量が変化したり、目のトラブルが増えたりします。涙やけだけでなく目全体の健康に気を配り、気になる変化があれば早めに動物病院へ。フードも消化しやすいシニア向けへの切り替えを検討するタイミングです。
| ライフステージ | 注意したい点 | フードの選び方 |
|---|---|---|
| パピー期 | 歯の生え変わりの影響 | パピー用総合栄養食 |
| 成犬期 | 体質・食事の見極め | 体質に合う成犬用 |
| シニア期 | 目全体の健康変化 | 消化しやすいシニア用 |
涙やけ対策で気をつけたい4つの注意点
良かれと思ったケアが逆効果になることもあります。取り組む前に押さえておきたい注意点を確認しましょう。
ゴシゴシ強く拭かない
目元の皮膚はデリケートです。固着した涙やけを無理にこすると皮膚を傷つけ、赤みやかゆみの原因になります。ぬるま湯でふやかしてからやさしく拭き取りましょう。
人間用の製品を使わない
人間用の目薬やウェットティッシュには犬に適さない成分が含まれていることがあります。必ず犬用として販売されている製品を選んでください。
サプリや市販品の過信は避ける
涙やけ向けをうたうサプリや製品もありますが、すべての子に同じように合うわけではありません。原因に合ったケアを基本とし、補助的に取り入れる姿勢が大切です。
変化がないときは受診する
フードやケアを見直しても変化が見られない、あるいは悪化する場合は、病気が隠れている可能性があります。自己判断を続けず、動物病院で原因を確認しましょう。
補足・参考
涙やけは見た目の問題だけでなく、目の健康状態のサインでもあります。「いつもと違う」と感じたら、まず獣医師に相談するのが安心です。
よくある質問
マルプーの涙やけはフードを変えれば改善しますか?
フードが原因の一つである場合は、見直すことでコンディションが整うことがあります。ただし涙やけの原因は鼻涙管の構造や体質などさまざまで、フードだけですべて解決するとは限りません。日々のケアと並行し、変化がなければ動物病院で相談しましょう。
グレインフリーフードは涙やけに必ず良いのですか?
穀物が体質に合わない子にはグレインフリーが選択肢になりますが、すべての犬に最適というわけではありません。大切なのは愛犬の体質に合うかどうかです。切り替え後の便の状態や目元の様子を観察して判断しましょう。
フードを変えてからどのくらいで様子を見ればいいですか?
一般的には1〜2か月ほど同じフードを続けて変化を観察するのが目安です。短期間で頻繁に変えると何が合っているのか判断しにくくなります。切り替え時は1〜2週間かけて少しずつ混ぜていくとお腹への負担を抑えられます。
涙やけの茶色い汚れは家庭で落とせますか?
毎日のこまめな拭き取りと乾燥で、新しい汚れが付くのを抑えることはできます。すでに固着した変色は被毛が生え変わるまで時間がかかります。無理にこすらず、犬用クリーナーでやさしくケアを続けましょう。
子犬のうちから涙やけがあるのは問題ですか?
パピー期は歯の生え変わりに伴い一時的に涙やけが出ることがあり、成長とともに落ち着く場合もあります。ただし目の充血や腫れを伴う場合は別の原因が考えられるため、気になるときは動物病院で確認すると安心です。
涙やけがにおうのですが大丈夫ですか?
目元が常に濡れていると雑菌が繁殖し、においの原因になることがあります。こまめに拭いて乾かすケアを徹底しましょう。赤みやかゆみを伴う強いにおいがある場合は皮膚トラブルの可能性もあるため、受診をおすすめします。
まとめ|マルプーの涙やけは原因に合わせたケアが大切
マルプーの涙やけは、毛色や鼻涙管の構造といった犬種的な特徴に加え、フードや日々のケアが関わって目立つようになります。一つの方法で劇的に変わるものではなく、原因を見極めながら複数の角度から取り組むことが大切です。
フードは主原料・添加物・穀物・消化サポート成分の4つの視点で見直し、目元のこまめな拭き取りや被毛のカットといった日常ケアを組み合わせましょう。それでも変化がないときや、目の充血・腫れを伴うときは、迷わず動物病院に相談してください。
この記事のまとめ
・マルプーは毛色と鼻涙管の構造から涙やけが目立ちやすい
・フードは主原料・添加物・穀物・消化サポートの4視点で見直す
・目元の拭き取りと乾燥、被毛カットを日々のケアに取り入れる
・フードは1〜2か月続けて変化を観察する
・変化がない・目の異常を伴う場合は動物病院へ相談する
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