子犬がぐんぐん成長すると、いつかは成犬用のドッグフードへ切り替えるタイミングがやってきます。「いつから変えればいいの?」「急に変えてお腹を壊さない?」と迷う飼い主さんは少なくありません。とくにマルプーやトイプードルといった小型犬は体が小さい分、フード変更による消化への負担が気になるところです。この記事では、いぬまめ編集部が子犬から成犬用フードへの切り替えタイミングと、失敗しない移行方法を犬種別・段階別に詳しく解説します。読み終えるころには、愛犬に合った切り替えプランがイメージできるはずです。
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子犬用と成犬用フードはなぜ分かれているのか
そもそもなぜパピー用(子犬用)と成犬用(アダルト)のフードが分かれているのでしょうか。これは成長段階によって必要な栄養素の量とバランスが大きく異なるためです。
成長期に必要な栄養が違う
子犬は骨や筋肉、内臓が急速に発達する時期です。そのため成犬よりも多くのエネルギー・タンパク質・脂質・カルシウムを必要とします。子犬用フードは高カロリー・高タンパク設計になっているのが一般的です。
成犬になると過剰栄養が負担になる
成長が落ち着いた成犬に子犬用フードを与え続けると、カロリー過多による肥満につながりやすくなります。体重管理の観点からも、成長に合わせたフード切り替えが大切です。
| 項目 | 子犬用(パピー) | 成犬用(アダルト) |
|---|---|---|
| カロリー | 高め(約350〜400kcal/100g) | 標準(約330〜370kcal/100g) |
| タンパク質 | 27〜35%程度 | 20〜30%程度 |
| 脂質 | 15〜20%程度 | 10〜15%程度 |
| カルシウム | 多め | 標準 |
| 主な目的 | 成長サポート | 体の維持 |
補足・参考
数値は一般的な総合栄養食の目安です。AAFCO(米国飼料検査官協会)では成長期と維持期で栄養基準が分けられており、フードのパッケージに「成長期用」「全成長段階用」などの表記があります。詳しい子犬フードの選び方は子犬のドッグフード選び方の記事もあわせてご覧ください。
成犬用フードへの切り替えタイミングを決める3つの基準
切り替え時期は犬によって異なりますが、判断の目安となる基準が大きく3つあります。
1. 犬種(体格)による成長スピードの違い
小型犬ほど早く成長が落ち着き、大型犬ほどゆっくりです。一般的に小型犬は生後10〜12か月、中型犬は12か月前後、大型犬は18〜24か月で成犬期に入るとされています。
2. 体重が成犬時の見込み体重に達したか
成長が止まり、体重がほぼ横ばいになってきたら切り替えの一つのサインです。トイプードルやマルプーなどは生後10か月ごろに成犬時体重に近づくケースが多く見られます。
3. かかりつけ獣医師の判断
個体差があるため、迷ったときは動物病院で相談するのが確実です。体格や発育状態を診たうえで、適切な切り替え時期をアドバイスしてもらえます。
| 犬種サイズ | 代表的な犬種 | 切り替え目安 |
|---|---|---|
| 超小型・小型犬 | トイプードル・マルプー・チワワ | 生後10〜12か月 |
| 中型犬 | 柴犬・コーギー | 生後12か月前後 |
| 大型犬 | ラブラドール・ゴールデン | 生後18〜24か月 |
編集部の一言
マルプーやトイプードルの飼い主さんからは「1歳になったから一斉に変えた」という声も聞きますが、大切なのは月齢の数字よりも成長の落ち着き具合です。体重の増え方が緩やかになってきたかを観察してみてください。
犬種別・切り替えの目安(小型犬/中型犬/大型犬)
同じ「子犬から成犬へ」でも、サイズによって意識すべきポイントが変わります。
小型犬(トイプードル・マルプー等)
成長が早いため、生後10〜12か月で切り替えを検討します。小型犬は1回の食事量が少なく、消化器がデリケートなため、移行はゆっくり丁寧に行うのがおすすめです。
中型犬(柴犬・コーギー等)
生後12か月前後が一つの目安です。活動量が多い犬種では、運動量に合わせてカロリーを調整しながら切り替えていきます。
大型犬(ラブラドール等)
骨格の発達に時間がかかるため、18〜24か月までパピー用または大型犬用パピーフードを与え続けるケースが一般的です。急いで切り替えないことが大切です。
失敗しない移行のやり方|7〜10日かけて行う5つのステップ
フードの切り替えで最も多いトラブルが、急な変更による下痢や軟便、食べムラです。これを避けるために、新旧フードを少しずつ混ぜながら段階的に移行します。
ステップ1:1〜2日目は新フード25%
これまでのフード75%に、新しい成犬用フードを25%混ぜます。まずは新しい味と素材に慣れさせる段階です。
ステップ2:3〜4日目は新フード50%
半々の割合にします。便の状態や食いつきに変化がないか観察しましょう。
ステップ3:5〜6日目は新フード75%
新フードを多めにし、旧フードを減らしていきます。ここまで問題なければ移行は順調です。
ステップ4:7〜10日目で新フード100%
完全に成犬用フードへ切り替えます。お腹が弱い子や慎重に進めたい場合は、10〜14日かけてもかまいません。
ステップ5:切り替え後1週間の経過観察
切り替え完了後も、便・食欲・体重・毛づやの変化を1週間ほどチェックします。問題がなければ移行成功です。
| 日数 | 旧フード | 新フード | チェックポイント |
|---|---|---|---|
| 1〜2日目 | 75% | 25% | 食いつき |
| 3〜4日目 | 50% | 50% | 便の状態 |
| 5〜6日目 | 25% | 75% | 食欲・元気 |
| 7〜10日目 | 0% | 100% | 体重・毛づや |
注意
いきなり100%切り替えると、下痢や嘔吐などお腹のトラブルにつながることがあります。とくに小型犬は脱水しやすいため、必ず段階的に移行してください。下痢が2日以上続く、元気がない、食べないといった場合は早めに動物病院に相談しましょう。
同じブランドで切り替える場合と別ブランドに変える場合
切り替えのとき、これまでと同じブランドの成犬用にするか、別ブランドにするかで進め方が少し変わります。
同じブランドのパピー→アダルトに移行する
同じメーカーは原材料の方向性が近いため、比較的お腹への負担が少なくスムーズに移行できる傾向があります。たとえばカナガンのように子犬期から与えられるフードは、切り替えの考え方も整理しやすくなっています。具体的な開始時期はカナガン子犬はいつからの記事で詳しく解説しています。
別ブランド・別タンパク源に変える
原材料が大きく変わる場合は、より慎重に移行期間を取りましょう。主原料のタンパク源(チキン→サーモン等)が変わるときは10〜14日かけるのがおすすめです。
切り替え後に気をつけたい4つのチェックポイント
新しいフードに移行したあとは、体のサインを観察して合っているかを見極めます。
1. 便の状態
軟便や下痢が続く、逆に便秘気味になるなどの変化は、フードが合っていないサインの可能性があります。理想は適度な硬さでつまめる便です。
2. 食いつき・食欲
急に食べなくなったり、食べ残しが増えたりしていないか確認します。一時的なムラは様子を見て大丈夫なことも多いですが、続く場合は要注意です。
3. 体重の推移
成犬用に切り替えるとカロリーが下がることが多いため、痩せすぎ・太りすぎがないか定期的に体重を測りましょう。
4. 皮膚・被毛のコンディション
毛づやが落ちる、フケや痒みが出るといった変化も観察ポイントです。気になる場合は獣医師に相談しながらフードを見直します。
補足・参考
体重管理は、成犬用フードのパッケージに記載された給与量を基準にしつつ、愛犬の活動量に応じて微調整します。去勢・避妊手術後は代謝が変わりやすいので、量の見直しもあわせて検討すると良いでしょう。
切り替えがうまくいかないときの3つの対処法
段階的に進めても、新しいフードを食べてくれない・お腹を壊すといったケースはあります。そんなときの対処法を紹介します。
1. 移行ペースをさらにゆっくりにする
7〜10日でうまくいかない場合は、14日〜3週間に延ばします。新フードの割合を小刻みに増やすことで、消化器が慣れやすくなります。
2. 旧フードに少し戻して仕切り直す
体調を崩したら無理せず一度旧フードの割合を増やし、落ち着いてから再開します。焦らないことが成功のコツです。
3. フードそのものを見直す
何度試しても合わない場合は、別のフードへの変更も選択肢です。タンパク源や粒の大きさ、形状を変えると食いつきが変わることもあります。
よくある質問
- 成犬用フードへの切り替えはいつから始めればいいですか?
- 犬種サイズによって異なります。トイプードルやマルプーなど小型犬は生後10〜12か月、中型犬は12か月前後、大型犬は18〜24か月が目安です。月齢だけでなく、体重の増え方が緩やかになってきたかも判断材料にしてください。
- 急に成犬用フードへ全部変えてはいけませんか?
- 急な変更は下痢や嘔吐などお腹のトラブルにつながりやすいため、7〜10日かけて少しずつ新フードの割合を増やす方法がおすすめです。とくに消化器がデリケートな小型犬は丁寧に移行しましょう。
- 切り替え中に下痢をしてしまったらどうすればいいですか?
- 一度旧フードの割合を増やして仕切り直し、落ち着いてからゆっくり再開します。下痢が2日以上続く、元気や食欲がないといった場合は、早めに動物病院に相談してください。
- 全成長段階対応(オールステージ)のフードなら切り替えは不要ですか?
- オールステージ対応フードは子犬から成犬まで与えられる設計のため、フード自体の切り替えは必須ではありません。ただし成長に合わせて給与量の調整は必要なので、パッケージの目安量と体重を確認しながら調整しましょう。
- 別ブランドに変えるときの注意点はありますか?
- 主原料のタンパク源や脂質バランスが大きく変わるため、同ブランド内の切り替えより慎重に進めます。10〜14日かけて移行し、便や食いつきの変化をよく観察してください。
- 成犬用に変えたら量はどう調整すればいいですか?
- 成犬用はカロリーが下がることが多いため、まずはパッケージ記載の給与量を基準にし、体重や活動量に応じて微調整します。去勢・避妊後は代謝が変わるため、太りすぎ・痩せすぎがないか定期的に体重を測りましょう。
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まとめ|愛犬のペースで段階的に切り替えよう
この記事のまとめ
・切り替え目安は小型犬10〜12か月・中型犬12か月前後・大型犬18〜24か月
・月齢だけでなく成長の落ち着き・体重の推移で判断する
・移行は7〜10日かけて新フードの割合を段階的に増やす
・別ブランド・別タンパク源は10〜14日と長めに
・切り替え後は便・食欲・体重・被毛をチェックする
子犬から成犬用フードへの切り替えは、タイミングと進め方さえ押さえれば難しいものではありません。大切なのは数字に縛られず、愛犬の成長と体調を観察しながら愛犬のペースで進めることです。お腹を壊さず、新しいフードを気持ちよく受け入れてもらえるよう、焦らず丁寧に移行していきましょう。いぬまめ編集部は、これからも愛犬の健康をサポートする食事情報をお届けしていきます。
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