犬の予防接種の種類・時期・費用まとめ|毎年必要なワクチン一覧【2026年】

2026年8月28日更新 | いぬまめナビ編集部

愛犬を迎えたばかりの方から「予防接種って何を打てばいいの?」「毎年必要なワクチンはどれ?」というご相談をよくいただきます。犬の予防接種には法律で義務づけられた狂犬病ワクチンと、任意で受ける混合ワクチンの2種類があり、それぞれ時期も費用も異なります。

この記事では、犬の予防接種の種類・接種時期・費用相場を2026年時点の情報として整理しました。子犬の初回スケジュール、成犬になってからの毎年の流れ、抗体価検査という選択肢まで、いぬまめ編集部が飼い主目線でわかりやすくまとめます。マルプーやトイプードルなど小型犬を飼っている方が気になる副反応のポイントにも触れていきます。

犬の予防接種は大きく2種類|義務と任意の違い

犬の予防接種は「法律で義務づけられているもの」と「飼い主の判断で受けるもの」に分かれます。まずはこの違いを理解しておくと、動物病院での説明もスムーズに理解できます。

狂犬病ワクチン(法律で義務)

狂犬病予防法により、生後91日以上の犬を飼っている場合、市区町村への犬の登録と年1回の狂犬病予防注射が飼い主の義務とされています。これは犬の健康のためだけでなく、人への感染を防ぐ公衆衛生上の措置という位置づけです。

接種後は「注射済票」が交付され、鑑札とあわせて犬に装着することが法律上求められています。集合注射会場か、動物病院での個別接種のどちらかを選べます。

混合ワクチン(任意接種)

混合ワクチンは、ジステンパーやパルボウイルス感染症など、複数の感染症に対応するワクチンをまとめて接種するものです。法律上の義務ではありませんが、多くの動物病院で推奨されており、ペットホテルやトリミングサロン、ドッグランの利用時に接種証明書の提示を求められるケースが一般的です。

2種類の位置づけを整理

項目 狂犬病ワクチン 混合ワクチン
法的義務 あり(狂犬病予防法) なし(任意)
対象 生後91日以上の全ての犬 飼い主の判断
接種頻度 原則年1回 年1回または数年に1回
証明書 注射済票が交付される 動物病院発行の証明書
施設利用 提示を求められることが多い 提示を求められることが多い
接種場所 集合注射会場・動物病院 動物病院

補足・参考

狂犬病予防注射の実施時期や集合注射会場の日程は市区町村ごとに異なります。毎年春頃に案内が届くことが多いため、お住まいの自治体の公式サイトで最新の日程を確認してください。

混合ワクチンで守れる7つの主な感染症

混合ワクチンには複数の種類があり、対応する感染症の数によって「5種」「6種」「8種」などと呼ばれます。ここでは代表的な感染症を整理します。

1. 犬ジステンパー

発熱、鼻水、目やに、消化器症状などが見られ、神経症状に進行することもある感染症です。特に子犬では重篤化しやすいとされ、コアワクチン(すべての犬に推奨されるワクチン)の対象に含まれています。

2. 犬パルボウイルス感染症

激しい嘔吐や下痢を引き起こす感染症で、子犬では急速に体力を消耗します。環境中で長く生存するウイルスのため、感染力が強いことが知られています。こちらもコアワクチンの一つです。

3. 犬伝染性肝炎(犬アデノウイルス1型)

肝臓に影響を及ぼす感染症です。発熱や食欲不振などが見られます。混合ワクチンの基本構成に含まれています。

4. 犬アデノウイルス2型感染症

呼吸器に関わる感染症で、いわゆる「ケンネルコフ(犬伝染性気管気管支炎)」の原因の一つとされています。多頭飼育やペットホテル利用時に気をつけたい感染症です。

5. 犬パラインフルエンザ

こちらもケンネルコフの原因となる感染症です。咳が続くのが特徴で、他の犬との接触機会が多い環境で広がりやすい傾向があります。

6. 犬コロナウイルス感染症

消化器症状を起こす感染症です。単独では軽症で済むことが多いとされますが、パルボウイルスと重複感染すると重くなる場合があります。6種以上のワクチンに含まれることが一般的です。

7. レプトスピラ症

細菌による感染症で、ネズミの尿などを介して感染します。人にも感染しうる人獣共通感染症です。血清型が複数あるため、8種・10種など多価ワクチンで複数型に対応する構成になっています。レプトスピラは地域や生活環境によって感染リスクが大きく変わるため、獣医師と相談して必要性を判断します。

編集部の一言

「種類が多いほど安心」と考えがちですが、必ずしもそうではありません。生活環境に応じて必要なワクチンを選ぶのが基本的な考え方です。都市部のマンションで暮らし、山や川に行く機会がほとんどない小型犬であれば、レプトスピラを含まない構成を提案されることもあります。

混合ワクチンの種類別比較|5種・6種・8種・10種の違い

動物病院で「何種にしますか?」と聞かれて迷った経験のある方も多いのではないでしょうか。ここでは代表的な種類の構成を整理します。

種類別の対応感染症

ワクチン種類 主な構成 向いている環境
5種 ジステンパー・パルボ・伝染性肝炎・アデノ2型・パラインフルエンザ 室内飼育中心・屋外レジャーが少ない
6種 5種+コロナウイルス 室内飼育+ドッグラン等の利用あり
8種 6種+レプトスピラ2種型 草むら・河川・山へ行く機会がある
9種・10種 8種+レプトスピラ追加型 アウトドア・キャンプ・地方在住等

メーカーによって構成の内訳や名称が異なる場合があります。実際に接種する製品の内容は、動物病院で確認してください。

コアワクチンとノンコアワクチン

国際的な指針では、すべての犬に推奨される「コアワクチン」と、生活環境に応じて判断する「ノンコアワクチン」に分けて考えられています。ジステンパー、パルボ、犬アデノウイルスがコアに相当し、レプトスピラなどはノンコアという位置づけです。

この考え方を知っておくと、「なぜ獣医師によって推奨する種類が違うのか」が理解しやすくなります。

小型犬で種類を選ぶときの考え方

マルプーやトイプードルなどの小型犬は体重が軽い一方で、ワクチンの投与量は体重にかかわらず同量となるのが一般的です。過去に副反応が出たことがある場合や、体調に不安がある場合は、種類を絞る選択肢について獣医師に相談する価値があります。

注意

ワクチンの種類選択は、愛犬の年齢・既往歴・生活環境を総合的に見て判断すべきものです。インターネットの情報だけで自己判断せず、かかりつけの獣医師に相談してください。

子犬の初回接種スケジュール|3回接種が基本になる理由

子犬を迎えたばかりの飼い主さんが最も混乱しやすいのが、初回のワクチンスケジュールです。ここを整理しておきましょう。

母犬からの移行抗体が関係する

子犬は生まれてすぐ、母犬の初乳から抗体を受け取ります。この「移行抗体」は生後数週間から数か月かけて徐々に減っていきますが、抗体が残っている間はワクチンを打っても十分な反応が得られない場合があります。

一方で、移行抗体が完全に消えるタイミングは個体差が大きいため、複数回に分けて接種することで抗体の空白期間をカバーするという考え方が採られています。これが3回接種が基本とされる理由です。

一般的な初回スケジュール

時期 接種内容 ポイント
生後6〜8週齢頃 混合ワクチン1回目 ブリーダー・ペットショップで済んでいることが多い
生後10〜12週齢頃 混合ワクチン2回目 1回目から3〜4週間あける
生後14〜16週齢頃 混合ワクチン3回目 2回目から3〜4週間あける
生後91日以降 狂犬病ワクチン 混合ワクチンと2〜4週間あけるのが一般的
1歳前後 追加接種 以降は年1回または数年に1回

迎え入れ時に「1回目は接種済み」と説明されることが多いため、必ず接種証明書を受け取り、日付と種類を確認しておきましょう。

散歩デビューのタイミング

「ワクチンが終わるまで外に出せない」と考える方が多いのですが、近年は社会化期(生後3〜12週齢頃)の経験も重視されるようになってきました。地面に降ろさず抱っこで外の音や景色に慣れさせる、感染リスクの低い環境を選ぶなど、段階的に進める方法を獣医師に相談してみてください。

編集部の一言

実際に観察すると、初回接種のスケジュールを紙のカレンダーやスマホのリマインダーに登録しておく飼い主さんは、その後の年次接種も忘れにくい傾向があります。最初の1年で管理の習慣をつくるのがおすすめです。

犬の予防接種にかかる費用の目安

犬の予防接種の種類・時期・費用まとめ|毎年必要なワクチン一覧【2026年】 - 犬の予防接種にかかる費用の目安

費用は動物病院ごとに自由に設定されているため、地域や病院によって差があります。ここでは考え方と、金額に影響する要素を整理します。

狂犬病ワクチンの費用構成

狂犬病予防注射の費用は、注射そのものの料金に加えて、注射済票の交付手数料がかかる構成が一般的です。集合注射会場では自治体が定めた金額、動物病院では病院ごとの設定料金となります。

また、初めて犬を迎えた場合は犬の登録料が別途必要です。登録は生涯に1回で、鑑札が交付されます。

混合ワクチンの費用に影響する要素

要素 費用への影響
ワクチンの種類数 種類が多いほど高くなる傾向
地域 都市部と地方で差が出ることがある
診察料の有無 接種前診察が別料金の病院もある
証明書発行 別途手数料がかかる場合がある
初回セット 子犬の3回セット料金を設定する病院もある

年間の予防関連コストを把握する

予防接種以外にも、フィラリア予防薬やノミ・マダニ対策など、年間を通じて継続的にかかる費用があります。これらをまとめて把握しておくと、1年の予算が立てやすくなります。

多くの動物病院では、春先にフィラリア検査と狂犬病予防注射、混合ワクチンをまとめて案内してくれます。この時期に一度、年間の予防プランを相談しておくと管理が楽になります。

補足・参考

具体的な金額は動物病院によって大きく異なります。事前に電話やWebサイトで料金を確認し、複数の項目をまとめて受ける場合の総額を聞いておくと安心です。ペット保険は原則として予防接種を補償対象外としているため、この費用は自己負担になります。

予防接種の副反応で気をつけたい5つのサイン

ワクチン接種後は、まれに体調の変化が見られることがあります。特に小型犬の飼い主さんから相談が多いポイントです。

1. 接種部位の腫れ・痛み

接種した箇所が少し腫れる、触ると嫌がるといった変化は比較的よく見られます。多くは数日で落ち着きますが、しこりが長く残る場合は動物病院に相談してください。

2. 元気消失・食欲低下

接種当日から翌日にかけて、いつもより静かに過ごす、ごはんの食いつきが落ちるといった様子が見られることがあります。1〜2日で通常に戻るかを観察しましょう。

3. 顔の腫れ(ムーンフェイス)

目の周りやマズルが腫れる反応で、接種後数時間以内に現れることが多いとされています。見た目に明らかな変化があるため気づきやすい反応です。この場合は速やかに動物病院に連絡してください。

4. 嘔吐・下痢

接種後に消化器症状が出ることがあります。回数が多い、血が混じるといった場合は様子を見ずに受診が必要です。

5. アナフィラキシー(緊急性が高い)

ぐったりする、呼吸が苦しそう、粘膜が白くなるといった症状は緊急性が高い状態です。接種直後に起こることが多いため、接種後30分程度は動物病院の近くで様子を見るという対応が広く推奨されています。

注意

ワクチン接種は午前中〜昼過ぎまでの受診がおすすめです。夕方に接種すると、副反応が出たときに動物病院が閉まっている可能性があります。また、接種後の当日は激しい運動やシャンプーを避け、安静に過ごさせてください。

過去に副反応が出た犬の場合

以前ワクチン後に体調を崩したことがある場合は、必ず接種前に獣医師へ伝えてください。ワクチンの種類を変更する、抗ヒスタミン薬を事前投与する、接種後に院内で経過観察するなど、リスクを抑える方法が検討されます。

年齢別・状況別の予防接種の考え方

すべての犬に同じスケジュールが当てはまるわけではありません。ライフステージや健康状態によって、判断のポイントが変わります。

パピー(子犬)

前述の通り3回接種が基本です。移行抗体の影響を考慮して、最後の接種は生後14〜16週齢以降に行うのが一般的です。この時期は社会化との両立が課題になるため、獣医師と相談しながら外出計画を立てましょう。

成犬(1〜7歳頃)

体調が安定していれば、年1回の追加接種が標準的なパターンです。ただし国際的な指針では、コアワクチンについて3年ごとの接種でも十分な免疫が維持されるという考え方も示されており、抗体価検査を組み合わせる選択肢もあります。

シニア犬(7歳以上)

高齢になると持病を抱えていたり、体力が落ちていたりする場合があります。接種前の健康チェックがより重要になる時期です。心臓や腎臓に問題がある場合、獣医師が接種を見合わせる判断をすることもあります。

ライフステージ 接種の考え方 注意したいポイント
パピー(〜1歳) 3回の初回接種+1歳頃の追加 社会化との両立・接種間隔の管理
成犬(1〜7歳) 年1回または抗体価検査で判断 生活環境の変化に応じた種類の見直し
シニア(7歳〜) 健康状態を確認したうえで判断 持病の有無・体調のよい日を選ぶ
持病がある犬 獣医師と個別に相談 ケア中の薬との兼ね合い
妊娠中・授乳中 原則として時期をずらす 交配前に済ませておく

持病がある犬・治療中の犬

免疫に関わる薬を使用している場合や、慢性疾患の治療中は、接種のタイミングを慎重に判断する必要があります。かかりつけの獣医師が全身状態を把握しているため、自己判断で他院に接種だけ受けに行くのは避けましょう。

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抗体価検査という選択肢|毎年打つべきか迷ったら

「毎年ワクチンを打つのは体に負担なのでは」と考える飼い主さんも増えています。その判断材料になるのが抗体価検査です。

抗体価検査とは

血液を採取し、特定の感染症に対する抗体がどの程度残っているかを調べる検査です。十分な抗体が確認できれば、その年の接種を見送るという判断につながる場合があります。

検査対象になる主な感染症

一般的に検査の対象となるのは、ジステンパー、パルボウイルス、犬アデノウイルスといったコアワクチンに含まれる感染症です。レプトスピラのように抗体持続期間が短いとされるものは、検査ではなく毎年の接種が推奨される傾向にあります。

抗体価検査のメリットと注意点

観点 抗体価検査 毎年接種
体への負担 採血のみ ワクチン接種による負担
費用 検査費用がかかる ワクチン費用がかかる
結果 抗体不足なら結局接種が必要 接種すれば完了
証明書 施設によっては不可の場合あり 広く受け入れられる
対応感染症 コアワクチン中心 選んだ種類すべて

注意したいのは、ペットホテルやトリミングサロンによっては抗体価検査の結果を接種証明の代わりとして認めていないケースがあることです。施設を利用する予定がある方は、事前に確認しておきましょう。

補足・参考

狂犬病ワクチンは法律で定められた義務のため、抗体価検査によって接種を省略することは原則としてできません。健康上の理由でどうしても接種が難しい場合は、獣医師の診断のもと自治体に猶予の相談をする手続きがあります。

予防接種と一緒に考えたい4つの予防ケア

犬の予防接種の種類・時期・費用まとめ|毎年必要なワクチン一覧【2026年】 - 予防接種と一緒に考えたい4つの予防ケア

ワクチン以外にも、犬の健康を守るために継続的に行う予防があります。まとめて管理すると漏れがありません。

1. フィラリア予防

蚊が媒介する寄生虫への対策です。地域によって投与期間が異なりますが、一般的には春から秋にかけて月1回の投薬を続けます。投薬開始前に血液検査を行うのが通例です。

2. ノミ・マダニ対策

滴下タイプや飲み薬タイプがあり、フィラリア予防と一体になった製品もあります。散歩コースに草むらがある場合は特に意識したいケアです。

3. 定期健康診断

年1回、シニア期に入ったら年2回の健康診断が推奨されることが多いです。ワクチン接種のタイミングと合わせると通院回数を減らせます。

4. デンタルケア

日々の歯みがきは、家庭でできる予防ケアの代表格です。小型犬は歯石がつきやすい傾向があるとされるため、子犬のうちから慣らしておくと続けやすくなります。

予防ケア 頻度の目安 実施場所
狂犬病ワクチン 年1回 動物病院・集合注射会場
混合ワクチン 年1回または数年に1回 動物病院
フィラリア予防 蚊の発生期に月1回 動物病院で処方
ノミ・マダニ対策 製品により月1回〜3か月に1回 動物病院で処方
健康診断 年1〜2回 動物病院
デンタルケア 毎日 自宅

接種前後に飼い主が確認したい6つのチェックポイント

当日をスムーズに、そして安全に過ごすためのチェックリストです。

1. 接種前の体調確認

下痢や嘔吐、発熱、元気消失がないかを確認します。体調が万全でない日は、無理に接種せず日程を変更するのが基本です。

2. 過去の副反応歴の共有

初めての病院で接種する場合は、これまでの接種歴と副反応の有無を伝えてください。母子手帳のような記録帳を持参すると正確に共有できます。

3. 午前中の受診を選ぶ

前述の通り、副反応に備えて診療時間内に経過を見られる時間帯を選びます。

4. 接種後30分は院内または近くで待機

急性の反応は接種直後に出やすいため、すぐに帰宅せず様子を見る時間をつくりましょう。

5. 当日は安静に過ごす

激しい運動、長時間の外出、シャンプー、トリミングは翌日以降に。ドッグランやペットホテルの利用も避けたほうが無難です。

6. 証明書の保管

接種証明書と狂犬病の注射済票は、施設利用時や引っ越し時に必要になります。スマホで撮影してデータでも保存しておくと、いざというとき役立ちます。

編集部の一言

証明書を紛失して再発行を依頼するケースは意外と多いものです。クリアファイルにまとめる、写真をクラウドに保存するなど、2重で管理する仕組みを最初につくっておくと安心です。

引っ越し・多頭飼い・旅行時に気をつけたい3つの場面

生活の変化があると、予防接種まわりの手続きが必要になることがあります。

1. 引っ越し時の登録変更

犬の登録は市区町村単位で管理されています。転居した場合は、新しい自治体への届出が必要です。鑑札の引き継ぎ手続きも自治体によって扱いが異なるため、転入届と一緒に確認しておきましょう。

2. 多頭飼いを始めるとき

新しい犬を迎える際は、先住犬・新入り犬双方のワクチン状況を確認します。特に子犬を迎える場合、ワクチンプログラムが完了していない期間は接触方法に配慮が必要です。

3. 旅行・ペットホテル利用

宿泊施設やペットホテルでは、「接種から1年以内」「接種から2週間以上経過」といった条件が設定されているのが一般的です。直前に接種しても利用できないケースがあるため、旅行の1か月前には準備を整えておきましょう。

注意

海外へ渡航する場合は、狂犬病抗体価検査やマイクロチップ装着など、通常の国内接種とは別に厳格な手続きが必要です。国によって条件と所要期間が大きく異なり、準備に数か月かかることもあります。動物検疫所の公式情報を早めに確認してください。

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よくある質問

狂犬病ワクチンと混合ワクチンは同じ日に打てますか?
同日接種は避け、期間をあけるのが一般的です。多くの動物病院では2〜4週間程度の間隔を推奨しています。副反応が出た場合にどちらのワクチンによるものか判断しやすくする意味もあります。順番や間隔はかかりつけの獣医師の方針に従ってください。
混合ワクチンを打ち忘れて1年以上経ってしまいました。また3回打ち直しですか?
成犬で過去にきちんと接種歴がある場合、1回の接種で再開できるケースが多いとされています。ただし空白期間の長さや犬の状態によって判断が変わるため、これまでの接種記録を持参して動物病院に相談してください。子犬期のプログラムが未完了の場合は、あらためて複数回の接種を提案されることがあります。
室内飼いで外にほとんど出ない犬でもワクチンは必要ですか?
飼い主の靴や衣類にウイルスが付着して持ち込まれる可能性があるため、完全室内飼いでもコアワクチンの接種が推奨されるのが一般的です。また狂犬病ワクチンは飼育環境にかかわらず法律上の義務となります。生活環境に応じてワクチンの種類を絞る相談は可能なので、獣医師に伝えてみてください。
接種後にシャンプーはいつからできますか?
接種当日は避け、体調が安定していることを確認してから行うのが基本です。動物病院によっては数日空けるよう案内される場合もあります。トリミングサロンでも接種後の日数について条件を設けていることがあるため、予約前に確認しておくとスムーズです。
ワクチンの費用はペット保険で補償されますか?
予防接種は病気やケガのケアにあたらないため、多くのペット保険では補償対象外とされています。健康診断や去勢・避妊手術も同様に対象外となるのが一般的です。ただし保険会社によっては割引サービスや付帯特典を用意している場合があるため、契約前に約款を確認してください。
高齢犬になったらワクチンをやめてもいいですか?
年齢だけで一律に判断するものではありません。健康状態、持病の有無、生活環境を踏まえて獣医師と相談するのが適切です。抗体価検査を活用して接種の必要性を確認する方法もあります。狂犬病ワクチンについては、健康上の理由で接種が難しい場合、獣医師の診断書をもとに自治体へ猶予を申請する手続きが用意されています。
集合注射と動物病院、どちらで受けるのがいいですか?
集合注射は手続きがその場で完結し、費用も自治体設定でわかりやすい点がメリットです。一方、動物病院では接種前に診察を受けられ、体調に不安がある場合や副反応が心配な場合に対応してもらいやすいという利点があります。持病がある犬や過去に副反応が出たことがある犬は、かかりつけの動物病院での接種が安心です。

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まとめ|犬の予防接種は「義務」と「環境に応じた選択」で考える

犬の予防接種は、法律で定められた狂犬病ワクチンと、生活環境に応じて選ぶ混合ワクチンの2本柱で考えるのが基本です。子犬期は移行抗体の影響を踏まえた3回接種、成犬以降は年1回または抗体価検査を組み合わせた判断という流れになります。

大切なのは、インターネットの情報だけで決めず、愛犬の年齢・体質・生活環境を把握しているかかりつけの獣医師と相談することです。マルプーやトイプードルなどの小型犬は副反応が気になるという声も多いため、午前中の受診と接種後の観察を習慣にしておきましょう。

この記事のまとめ

狂犬病ワクチンは年1回の接種が法律上の義務。生後91日以上の犬が対象で、市区町村への登録も必要

混合ワクチンは任意だが、施設利用時に証明書を求められることが多く、実質的に必要になる場面が多い

種類は5種〜10種。室内飼育中心か、屋外レジャーが多いかで必要な構成が変わる

子犬は3回接種が基本。移行抗体の消失時期に個体差があるため、複数回で空白期間をカバーする

副反応に備えて午前中に接種し、接種後30分は動物病院の近くで様子を見る

抗体価検査という選択肢もあるが、施設によっては証明として認められない場合がある

予防接種はペット保険の補償対象外が一般的。年間の予防コストとして計画しておく

予防接種は、愛犬と長く安心して暮らすための土台づくりです。毎年の恒例行事として気負わずに続けられるよう、記録の管理と通院タイミングの仕組み化から始めてみてください。

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