【2026年】ドッグフードの成分表示の見方|原材料と数値で選ぶ購入前ガイド

2026年9月19日更新 | いぬまめ編集部

ドッグフードのパッケージには多くの情報が書かれていますが、「原材料名」と「成分表示(保証分析値)」を分けて確認し、さらに「用途・対象年齢」や「比較単位」をそろえて照合することが大切です。

パッケージの表示だけでフード全体の品質や安全性、愛犬への相性を完全に断定することはできません。しかし、正しい見方を身につけることで、宣伝文句や評判だけに惑わされず、手元の購入候補について確認すべき項目を整理できるようになります。

この記事では、原材料名と成分表示の読み方、数値を正しく比較する際の注意点、購入前に確認したい具体的な手順を整理して解説します。

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原材料名を見る3つのポイント

原材料名と成分表示を分けて読む

パッケージを見る際は、まず「原材料名」と「成分表示」がそれぞれ別の役割を持っていることを理解しておきましょう。

原材料名の欄には、その製品を作るために使用された食材や添加物などが記載されています。一方で、成分表示(保証成分)の欄には、表示された栄養成分の保証値が記載されています。

「何が入っているか」を調べるのが原材料名であり、「表示された栄養成分の保証値を確認する」のが成分表示です。この2つを混同せずに分けて読み解くことが、適切なフード選びの第一歩になります。

原材料名だけで品質を決めない

原材料名に並んでいる食材の名前だけを見て、フード全体の品質や安全性を断定することはできません。

世界小動物獣医師会(WSAVA)の栄養ガイドラインでも指摘されているように、原材料の一覧は使われている材料の名前を示すものであり、その材料自体の品質やフード全体の適切な栄養バランスを示す情報ではありません。

たとえば、特定の肉や穀物、添加物の名前だけを抜き出して優劣をつけるのではなく、愛犬の健康状態や体質に合っているか、総合的な栄養を満たしているかを広く見極める視点が大切です。

表示にない原材料を不使用と決めつけない

原材料の欄に記載がないことだけを理由に、「その物質が製造工程で一切関わっていない」と無条件に判断することはできません。

農林水産省の表示チェックシートでは、加工助剤は表示を省略できるとされています。

そのため、愛犬に特定の食材や成分に対する制限がある場合は、表示欄を見るだけでなく、メーカーへ直接問い合わせて確認するなどの対応が必要になります。

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成分表示で確認する5つの項目

日本国内で流通するドッグフードのパッケージには、ペットフード安全法で定められた義務表示(名称、賞味期限、原材料名、原産国名、事業者名及び住所)に加え、ペットフードの公正競争規約に基づき主要な成分値が表示されています。

成分表示で見かける「粗たん白質」「粗脂肪」などの「粗(そ)」という文字は、大まかな量という意味ではなく、特定の栄養素量を測定するための「分析方法」を指しています。以下の5項目は、重量百分比(パーセント)と「以上」「以下」の組み合わせで記載されます。

補足・参考

公正競争規約に基づく成分表示では、たんぱく質と脂質は「最低限これだけ含まれる」という意味で「○%以上」、粗繊維、灰分、水分は「これを超えて含まれない」という意味で「○%以下」と表示されるのが一般的です。

たんぱく質

たんぱく質は、筋肉や被毛、内臓など身体の組織をつくるための基礎となる大切な栄養素です。

成分表では「○%以上」という最低保証値で示されます。数値が高いほど良質であるとは一概には言えず、犬種や年齢、運動量によって適した量は異なります。数値の高さだけで選ぶのではなく、愛犬の現在の体調や活動レベルを考慮して確認しましょう。

脂質

脂質は、効率の良いエネルギー源となるとともに、脂溶性ビタミンの吸収や皮膚・被毛の健康維持に関わっています。

こちらも「○%以上」と最低保証値で記載されています。表示されている数値は実際の含有割合そのものではないため、保証値の数値だけで製品の総カロリーや愛犬への適合性を即断しないよう注意が必要です。

粗繊維

粗繊維は、主に消化されにくい食物繊維などの成分量を測定した数値です。

「○%以下」という上限値で表示されます。粗繊維は炭水化物全体を示す数値ではないため、ドッグフードに含まれる炭水化物量そのものを表しているわけではない点に留意してください。

灰分

灰分(かいぶん)とは、原材料を高温で燃焼させたあとに残るミネラル成分の総量を指します。

成分表には「○%以下」として表示されます。灰分の数値からはカルシウムやリン、ナトリウムなどの総量の大枠は推測できますが、個別のミネラルがそれぞれどの程度含まれているかまでは読み取れません。

水分

水分は、製品中に含まれる水分の割合を上限値(○%以下)で示したものです。

後述するように、水分量の異なるフード同士を比較する際に非常に重要な指標となります。ドライフードとウェットフードのように水分の割合が大きく異なる製品は、表示数値をそのまま比べるのではなく条件をそろえて考える必要があります。

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成分の数値を比べる3つの注意点

ドライとウェットで水分とそれ以外の部分の割合が異なることを示す模式図。区画は実際の含有率を表すものではなく、水分条件の違う成分%はそのまま比較できません。

保証値の差を実含有量の差と決めない

成分表示に書かれている数値は「保証値」であり、実際の製品に含まれる厳密な含有量そのものではありません。

たとえば、たんぱく質「26%以上」と書かれたフードAと、「28%以上」と書かれたフードBがあった場合、保証値の2%の差だけを見て「フードBのほうが確実にたんぱく質が多く入っている」と断定することはできません。保証分析値のわずかな違いだけで優劣をつけないようにしましょう。

水分条件が違う数値をそのまま比べない

水分を多く含むウェットタイプと、水分が少ないドライタイプでは、どちらも製品重量に対する割合ですが、水分量が異なるため、表示%だけでは栄養成分の多寡を判断できません。

そのため、水分条件が大きく異なるフード同士の成分値を直接比較することはできません。比較する際は水分を除いた基準で考えるか、エネルギー単位を統一して比べる必要があります。

平均値・代表値は同じ単位で確認する

複数のフードの栄養組成を正確に比較・検討したい場合は、メーカーに問い合わせる方法が有効です。

タフツ大学の獣医栄養学情報などでも紹介されている通り、メーカーに「100kcalあたり」や「1,000kcalあたり」の平均値・代表値を問い合わせることで、同じエネルギー単位で栄養素の量を比較できます。同一単位での正確な情報が得られない場合は、保証値の比較だけで性急に優劣を判断せず、慎重に検討しましょう。

購入候補の表示を、次の4手順で確認しましょう

購入前に表示を確認する4つの手順

手順1 用途と対象年齢を確認する

購入を検討する際は、まずそのフードの「用途」と「対象年齢(成長段階)」を確認します。

「総合栄養食」と記載されているものは、新鮮な水と一緒に与えることで、該当する成長段階の健康維持を支える栄養が調製された食事です。一方、「一般食」や「栄養補完食」などのその他目的食は、単独で栄養が完結する食事として扱わず、併せて与える食事の内容や量を表示で確認する必要があります。

手順2 愛犬の食事条件と照合する

次に、愛犬自身の健康状態や体質と照合します。

注意

かかりつけの動物病院から特定の食事指示が出ている場合は、自己判断でのフード変更を避け、獣医師の指示を最優先にしてください。療法食は必ず獣医師の指導の下で与える必要があります。

アレルギーなどで避けたい食材がある場合、パッケージ表示だけで判別できなければメーカーに原材料の詳細を確認し、食事制限の要否や切り替えの可否については獣医師に相談してください。

手順3 成分・カロリー・給与量を確認する

続いて、成分値や100gあたりのカロリー、そして愛犬の体重に応じた「1日あたりの給与量」を確認します。

給与量は製品によって推奨される基準が異なります。フードを比較する際は、「1日あたり何グラム与える必要があるのか」といった期間と単位をそろえて確認しましょう。なお、パッケージに書かれている給与量はあくまで目安であり、すべての犬に同じ量が適するわけではないため、愛犬の体型や便の状態を見ながら調整することが前提となります。

手順4 保存条件と購入量を確認する

最後に、パッケージに記載された保存方法と、使い切るまでの期間を想定した購入量を確認します。

ドライ製品は涼しく乾燥した場所で密閉して保管するのが基本ですが、製品の形態や容器の種類によって開封後の取り扱い案内は異なります。全商品共通の開封後期限が存在するわけではないため、手元の製品のパッケージやメーカーの案内に記載されている保管方法と期限を必ず確認し、無理のないサイズを選びましょう。

確認項目 照合する内容
用途・対象年齢 総合栄養食かその他目的食か、パピー・成犬・シニアなどの対象段階が合っているか確認する
原材料名 避けたい食材が含まれていないか、不明な原材料がないか確認する
保証成分 たんぱく質や脂質の保証値を確認し、わずかな数値差だけで優劣を決めないようにする
カロリー・給与量 100gあたりのカロリーと、愛犬の体重に対する1日あたりの給与量(g)を確認する
保存条件 指定された保管場所や開封後の取り扱い案内を確認し、適切なサイズを選ぶ

購入候補として「モグワンドッグフード」や「カナガンドッグフード チキン・サーモン」などを検討する場合でも、評判だけで選ぶのではなく、上記の手順に沿って愛犬のライフステージや食事条件に適合しているかを一つずつ照合することが大切です。

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よくある質問

成分表示の「粗」ってどういう意味ですか?
成分表示の「粗」は、大まかという意味ではなく、たんぱく質や脂質、繊維などを測定するための「分析方法」を指しています。測定精度が粗いという意味ではありません。
「以上」「以下」は実際に入っている割合ですか?
実際に入っている厳密な割合ではありません。公正競争規約に基づき、「最低限これだけ保証する(以上)」または「これを超えて含まない(以下)」という基準値を示したものです。
原材料名を見れば安全なフードか分かりますか?
原材料名の一覧だけでは、原材料そのものの品質やフード全体の安全性を完全に判断することはできません。使用されている材料の確認には役立ちますが、品質や愛犬への適合性は総合的な視点で見る必要があります。
ドライとウェットは成分の%をそのまま比べていいですか?
そのまま比較することはできません。どちらも製品重量に対する割合ですが、水分量が異なるため、表示%だけでは栄養成分の多寡を判断できません。正確に比べるには、メーカーに100kcalや1,000kcalあたりの数値を問い合わせるなど、単位をそろえる必要があります。
一般食だけを毎日の主食にしてもいいですか?
一般食だけを主食にすることはおすすめできません。その他目的食は単独で栄養が完結する食事として扱わず、併せて与える食事の内容や量をパッケージの表示で確認する必要があります。
シニア犬ならたんぱく質を減らした方がいいですか?
健康な高齢犬において、単に年齢を理由にたんぱく質を制限することに明確な利益があるとはされていません。一方で、極端な高たんぱくが良いとも限らないため、病気や体調に合わせた食事制限が必要かどうかは獣医師に相談して決めましょう。
開封したフードは1か月以内に使い切るべきですか?
すべてのフードに一律で当てはまる期限はありません。製品の乾燥度合いやパッケージの仕様、保存環境によって異なります。購入した商品の注意書きやメーカーの保管案内を個別に確認することが大切です。

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まとめ|パッケージの表示を正しく読み取って愛犬に合うフードを選ぼう

この記事のまとめ

・原材料名は「何が入っているか」、成分表示は表示された栄養成分の保証値を確認する

・保証分析値のわずかな違いや原材料名だけで、製品全体の品質や安全性を決めつけない

・用途(総合栄養食など)と愛犬の成長段階、給与量、保管方法を購入前に照合する

ドッグフードを選ぶ際は、口コミや印象だけに頼るのではなく、手元のパッケージに書かれている情報を客観的に読み解くことが大切です。

まずは購入候補のフードについて、用途や対象年齢、原材料、保証成分、給与量、保存条件の4つの手順に沿って確認してみましょう。不明な点がある場合や愛犬の体調に不安がある場合は、メーカーへの問い合わせやかかりつけの獣医師への相談を行いながら、納得できる食事を選んであげてください。

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