犬のしつけ完全ガイド|基本コマンド・タイミング・やってはいけないNG行動【2026年】

「おすわり」を教えてもなかなか覚えてくれない、つい感情的に叱ってしまう、いつから始めればいいのか分からない――犬のしつけは、多くの飼い主さんが最初につまずくポイントです。特にマルプーやトイプードルなど賢い小型犬は、教え方次第でぐんぐん吸収する一方、間違った接し方が習慣になってしまうこともあります。この記事では、基本コマンドの教え方から褒め方・叱り方のタイミング、絶対にやってはいけないNG行動まで、初心者の方が失敗しないしつけの順番を2026年最新の考え方でまとめました。愛犬との信頼関係を育てる第一歩として、ぜひ最後までご覧ください。
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犬のしつけを始める前に知っておきたい3つの基本
しつけと聞くと「言うことを聞かせること」と捉えがちですが、本来の目的は犬と人が安心して暮らすためのルールづくりです。まずは土台となる3つの考え方を押さえましょう。
1. しつけは「信頼関係づくり」が出発点
犬は信頼している相手の言葉ほどよく聞きます。逆に、怖い・嫌だと感じる相手の指示には従いにくくなります。しつけの成否の8割は、日々の信頼関係で決まるといっても過言ではありません。一緒に遊ぶ、優しく声をかける、要求にきちんと応える、といった日常の積み重ねが土台になります。
2. 「叱る」より「褒めて伸ばす」が現代の主流
2026年現在、動物行動学の世界では「正の強化(望ましい行動を褒めて増やす)」が主流の考え方です。かつて推奨された支配的なしつけ(マズルを掴む、仰向けに押さえつける等)は、犬の不安や攻撃性を高めるリスクが指摘され、現在は推奨されていません。望ましい行動をしたら即座に褒める。これが基本です。
3. 家族全員でルールを統一する
お父さんは「ダメ」と言うのに、お母さんは許してしまう――こうしたルールのブレは、犬を混乱させる最大の原因です。コマンドの言葉(「おすわり」か「すわれ」か)、ソファに乗せるか否か、人の食事を与えるか否かなど、家族で事前に話し合って統一しておきましょう。
編集部の一言
しつけがうまくいかないとき、多くは「犬が悪い」のではなく「伝え方が一貫していない」ことが原因です。まずは家族会議でルールを書き出すところから始めると、驚くほどスムーズになります。
しつけはいつから?犬の月齢別タイミング
「うちの子はもう成犬だから手遅れ?」とよく聞かれますが、犬は何歳からでも学習できます。ただし、吸収しやすい時期はあります。
社会化期(生後3〜14週)が最も重要
生後3〜14週ごろは「社会化期」と呼ばれ、さまざまな刺激を柔軟に受け入れられる貴重な時期です。この時期にいろいろな音・人・場所に少しずつ慣れさせておくと、将来の物おじや過剰な警戒を防ぎやすくなります。ワクチンプログラム中は地面に下ろせない場合もあるため、抱っこで外の世界を見せるだけでも有効です。
| 月齢 | 主な目標 | 取り組みたいこと |
|---|---|---|
| 生後2〜3か月 | 社会化・名前を覚える | アイコンタクト、トイレの習慣づけ |
| 生後3〜5か月 | 基本コマンド開始 | おすわり、まて、ハウス |
| 生後6か月〜1歳 | 応用・外でのマナー | ふせ、おいで、リーダーウォーク |
| 1歳以上(成犬) | 習慣の定着・修正 | 焦らず根気よく反復 |
成犬・シニア犬からでも遅くない
保護犬や成犬を迎えた場合でも、しつけは十分可能です。子犬より時間はかかることもありますが、落ち着いている分、集中して取り組めるメリットもあります。年齢を理由に諦める必要はありません。
補足・参考
子犬を迎える前の準備については、別記事「子犬を迎える準備完全ガイド」で詳しく解説しています。環境整備が整っているとしつけもスムーズに進みます。
まず教えたい基本コマンド5つ
しつけの土台となる代表的なコマンドを、覚えやすい順番で紹介します。1日5〜10分、短時間を複数回に分けて取り組むことをおすすめします。
1. アイコンタクト(名前を呼んで目が合う)
すべての基本がアイコンタクトです。名前を呼んで犬が目を合わせたら、すかさず褒めておやつを与えます。名前は叱るときに使わず、良いことが起きる合図にするのがコツです。
2. おすわり
おやつを鼻先に近づけ、ゆっくり頭の上へ動かします。自然とお尻が下がるので、座った瞬間に「おすわり」と声をかけて褒めます。最初は手の動き(ハンドサイン)とセットで教えると覚えやすくなります。
3. まて
おすわりができたら、手のひらを向けて「まて」と言い、ほんの1秒待てたら褒めます。最初は1秒、次は3秒、5秒と少しずつ時間を延ばします。焦って一気に長くすると失敗するため、成功体験を積み重ねるのがポイントです。
4. ふせ
おすわりの状態から、おやつを鼻先から床へ下ろしていくと、伏せの姿勢になります。完全に伏せたら「ふせ」と言って褒めましょう。興奮を鎮める効果もあり、来客時などにも役立ちます。
5. おいで(呼び戻し)
名前を呼んで「おいで」と言い、来てくれたら大げさなくらい褒めます。呼んで来たのに叱る(例:いたずら後に呼んで叱る)と「行くと嫌なことが起きる」と学習してしまうため、おいでは必ず良い経験で終えてください。
| コマンド | 難易度 | 習得の目安 | 主な活用シーン |
|---|---|---|---|
| アイコンタクト | ★☆☆ | 数日〜1週間 | すべての基本 |
| おすわり | ★☆☆ | 1週間程度 | 落ち着かせる |
| まて | ★★☆ | 2〜3週間 | 飛び出し抑制 |
| ふせ | ★★☆ | 2〜3週間 | 興奮を鎮める |
| おいで | ★★★ | 1か月以上 | 安全確保 |
褒め方・叱り方の正しいタイミング4つのコツ

しつけの効果を左右するのは「タイミング」です。コツを4つに整理しました。
1. 褒めるのは「行動した瞬間」
犬は1〜2秒前のことしか行動と結びつけられません。良いことをした「その瞬間」に褒めるのが鉄則です。数秒遅れると、何を褒められたのか伝わりにくくなります。
2. 褒め言葉と報酬をセットにする
「いいこ!」などの褒め言葉とおやつ・スキンシップをセットにすると、言葉自体が報酬として機能するようになります。慣れてきたらおやつを少しずつ減らし、言葉やなでなでに切り替えていきます。
3. 叱るときは「短く・冷静に」
叱る場合も現行犯のみ。「ダメ」と短く低い声で伝え、長々と説教したり名前を連呼したりしないことが大切です。感情的に怒鳴っても、犬には「飼い主が怖い」としか伝わりません。
4. 「無視」も有効なメッセージ
飛びつきや要求吠えなど「かまってほしい」行動には、あえて反応しない(目を合わせず背を向ける)ことが有効です。反応=ご褒美になってしまうため、落ち着いたら褒める、という流れを意識しましょう。
注意
体罰や大声での威嚇は、信頼関係を損ない、かえって問題行動を増やす原因になります。叩く・マズルを強く掴むといった対応は避けてください。
やってはいけないNG行動5選
良かれと思ってやっていることが、実は逆効果になっているケースは少なくありません。代表的なNGを5つ紹介します。
1. 時間が経ってから叱る
留守中のいたずらを帰宅後に叱っても、犬は何を叱られているか理解できません。「飼い主が帰ると怒る」と誤学習し、お留守番自体が不安になることもあります。
2. コマンドの言葉がバラバラ
「おすわり」「すわって」「シット」を混在させると犬は混乱します。一つのコマンドには一つの言葉、と統一しましょう。
3. 名前を叱るときに使う
名前を叱責とセットにすると、名前を呼ばれること自体がネガティブになり、呼び戻しが効かなくなります。名前は常にポジティブな合図に保ちましょう。
4. 興奮しているときに教える
運動後や来客で興奮しているときは学習効率が落ちます。落ち着いた静かな環境で、短時間に区切って取り組むことをおすすめします。
5. できないことを叱り続ける
うまくいかないと「ダメ」を連発しがちですが、犬は「正解が分からない」状態に陥ります。できたことを褒める方向に切り替えると、ぐっと伝わりやすくなります。
| NG行動 | 犬が受け取る誤解 | 正しい対応 |
|---|---|---|
| 後から叱る | 帰宅=怖い | 現行犯のみ短く |
| 言葉がバラバラ | 指示が分からない | 1コマンド1ワード |
| 名前で叱る | 名前=嫌なこと | 名前はいつも良い合図 |
| 興奮時に教える | 集中できない | 静かな環境で短時間 |
| 叱り続ける | 正解が不明 | できたことを褒める |
お悩み別のしつけ対処法(トイレ・無駄吠え・噛みつき)
具体的なお悩み別に、押さえておきたいポイントをまとめました。状況に合わせて参考にしてください。
トイレが覚えられない場合
トイレトレーニングは「成功させて褒める」の繰り返しが基本です。失敗を叱るより、タイミングを見計らってトイレに誘導し、成功したら即座に褒めるサイクルをつくります。失敗した場所は匂いが残らないようしっかり消臭しましょう。詳しい手順は別記事「犬のトイレトレーニング完全ガイド」で解説しています。
無駄吠えが多い場合
吠えには必ず理由があります。要求・警戒・退屈・不安など原因を見極めることが第一歩です。要求吠えには反応しない、警戒吠えには刺激を減らす、など原因別の対応が必要です。詳しくは「犬の無駄吠えを止める方法」で解説しています。
甘噛み・噛みつきがある場合
子犬の甘噛みは歯の生え変わりや遊びの一環ですが、放置すると習慣化します。噛んだら遊びを中断し、噛んでよいおもちゃへ誘導するのが基本です。興奮しすぎる前に休憩を挟むことも大切です。
犬種・性格別のしつけのコツ

犬種や性格によって、響きやすいアプローチは変わります。代表的なタイプ別に整理しました。
小型犬(トイプードル・マルプー・チワワ等)
賢く学習が早い反面、要求が通りやすい環境だとわがままが定着しがちです。小さくても一貫したルールが大切。可愛さに負けて要求吠えに応えすぎないことが、結果的に犬の安心につながります。
活発な犬種(柴犬・ジャックラッセル等)
エネルギーが余ると問題行動が出やすいため、十分な運動と頭を使う遊びをセットにすると落ち着きやすくなります。
怖がり・慎重なタイプ
無理に刺激へ近づけず、犬のペースを尊重します。できたら褒める小さな成功を積み重ね、自信を育てる方向が向いています。
| タイプ | 特徴 | しつけのコツ |
|---|---|---|
| 小型犬 | 賢く要求が通りやすい | 一貫したルール厳守 |
| 活発な犬種 | エネルギーが多い | 運動+頭を使う遊び |
| 怖がりタイプ | 慎重・警戒心が強い | ペース尊重・小さな成功 |
| マイペース型 | 集中が続きにくい | 短時間を複数回 |
しつけを長続きさせる3つの習慣
しつけは一度で完成するものではなく、日々の積み重ねで定着します。続けるための習慣を3つ紹介します。
1. 短時間×毎日を基本にする
1回30分の特訓より、5分を1日数回のほうが定着します。生活の中に自然に組み込むのがコツです。
2. 完璧を求めず「昨日より一歩」
うまくいかない日があって当然です。前回より少しでもできたら成功と捉え、犬も飼い主も楽しめる範囲で続けましょう。
3. うまくいかないときは専門家に相談
攻撃性が強い、不安が激しいなど対応に困る場合は、ドッグトレーナーや動物病院の行動診療に早めに相談しましょう。一人で抱え込まないことが大切です。
よくある質問(FAQ)
- 犬のしつけは何歳からでも間に合いますか?
- 何歳からでも始められます。社会化期(生後3〜14週)が最も吸収しやすい時期ですが、成犬やシニア犬でも根気よく取り組めば十分に学習できます。子犬より時間はかかることもありますが、落ち着いている分集中できるメリットもあります。
- おやつを使わないとしつけはできませんか?
- 最初はおやつが分かりやすい報酬になりますが、必須ではありません。慣れてきたら褒め言葉やスキンシップに少しずつ切り替えていくのが理想です。おやつはあくまで学習初期のきっかけと考えましょう。
- 叱ってもいいのでしょうか?
- 叱る場合は「現行犯」で「短く冷静に」が原則です。体罰や大声での威嚇は信頼関係を損ない逆効果になります。基本は望ましい行動を褒めて増やす方向で進め、叱るのは最小限にとどめましょう。
- 家族でしつけの方針がバラバラでも大丈夫?
- ルールがバラバラだと犬が混乱し、しつけが進みにくくなります。コマンドの言葉や禁止事項を家族で統一することが重要です。事前にルールを書き出して共有しておくとスムーズです。
- 1日にどれくらい練習すればいいですか?
- 1回5〜10分の短い練習を1日数回が目安です。長時間の特訓より、短時間を毎日続けるほうが定着します。犬が飽きたり疲れたりする前に切り上げるのがコツです。
- どうしてもうまくいかないときはどうすれば?
- 攻撃性が強い、不安が激しいなど対応が難しい場合は、ドッグトレーナーや動物病院の行動診療に早めに相談しましょう。専門家のサポートを受けることで解決の糸口が見つかることが多いです。
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まとめ|焦らず褒めて愛犬との信頼関係を育てよう
犬のしつけは、言うことを聞かせることではなく、犬と人が安心して暮らすためのルールづくりです。土台となるのは日々の信頼関係であり、望ましい行動を「その瞬間」に褒めて伸ばすことが現代の基本となっています。家族でルールを統一し、短時間の練習を毎日続けることで、賢い小型犬はもちろん成犬でもしっかり学習できます。後から叱る・名前で叱る・興奮時に教えるといったNG行動を避け、できたことを褒める姿勢を大切にしましょう。
この記事のまとめ
・しつけの土台は信頼関係。褒めて伸ばすのが現代の主流
・基本コマンドはアイコンタクトから始め、短時間×毎日で定着
・後から叱る・名前で叱るなどのNG行動を避ける
・家族でルールを統一し、犬種・性格に合わせて進める
・困ったら専門家へ早めに相談する



